医師、臨床心理士、心理カウンセラーといったセラピストの方々に最も必要なことは何でしょうか?
専門知識?適切な機関での訓練?臨床経験?優しさ?目の前に居る人の話しを聴く力?
もちろんこれらは必要不可欠です。しかしこれらと同じかそれ以上に必要なことがあります。
それは、常に自分が今どのような状態であるかを自身で客観視出来る心です。
つまり治療中やセッション中でも「マインドフル」な状態になることが出来るかどうかが物凄く大切なのです。
精神科医や臨床心理士、心理カウンセラーを見ていて思うことは「頭でっかちな人が多い」ということです。
たしかに彼らはたくさん勉強しており、心理学や臨床心理の知識や理論も豊富です。しかしそれはあくまで机上の空論に過ぎず、一つの見方でしかありません。
問題なのは一つの見方でしかない「理論に人を当てはめる」ことです。
これは患者やクライアントの本当の問題を見えなくさせ、セラピスト自身が患者やクライアントを無視して理論や知識に振り回されることにもつながります。
そして多くのセラピストは無意識にこれをやってしまっています。彼らは気づいていないのです。
心理カウンセリングやセラピー、治療は患者やクライアントに理論や知識を当てはめることではありません。「現実」に目の前に居る患者やクライアントとしっかりと向き合うことが始まりなのです。
目の前に居る患者やクライアントに向き合えないセラピストは問題です。
なぜなら目の前に居る人に向き合うことが出来ないセラピストは、患者やクライアントに違和感を与えてしまうからです。
この違和感は相手が意識の上で気づいている、気づいていないに関係なく、確実に負の影響を与えます。
そうです。セラピストが患者やクライアントに与える違和感は治療の妨げになるのです。
私たちは実際に触れ合うことをしなくても、言葉を交わさなくても非言語で無意識レベルで影響を与え合っています。
目の前に居る人間と向き合えない人の意識は、目の前に居る人ではなく、自分の頭の中に意識が集中しています。
つまり自分の頭の中の思考や概念に囚われてしまっているのです。冒頭でお話した「理論に人を当てはめる」というのがまさにそれです。
患者やクライアントのことを何も見ていないのです。患者やクライアントを見ずにどうやって治療するというのでしょう?どうやって話を聴くのでしょうか?
そしてこれは非言語で100%患者やクライアントに伝わります。違和感という感覚を通して。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
大問題なのが、セラピスト当人がまったくもってその状態に気が付いていないということなのです。それくらい感性が衰えてしまっているのです。
ですからまず大切なのは、患者やクライアントに接するときに、いかにマインドフルな状態で居ることが出来るか?です。
知識や理論、経験はその上に成り立ちます。というよりマインドフルな状態で患者やクライアントと向き合うことが出来なければ、その知識や経験は役に立たないでしょう。
セラピストの自己満足で終わるだけです。
面接時やセッション中でも常にマインドフルな状態で居ることが出来れば、自分の状態を客観的に知ることができます。
「自分は今囚われていたな」「意識が患者の方に向いていなかったな」ということがリアルタイムでわかるのです。
それがわかれば「意識」を患者やクライアントに戻すことが出来ます。
患者やクライアントに意識が向いているから、「ありのまま」に観ることが出来るのです。「ありのまま」に観るとはマインドフルに観るということ。
「ありのまま」に観ることは傾聴を具現化してくれます。ありのままに観る方法!の記事はこちら。
ありのままに観るを体現するには、マインドフルネスの実践しか方法はありません。
残念ながら多くの医者や臨床心理士、カウンセラーは相手に違和感を与える人ばかりです。
特に臨床心理士や心理カウンセラーは酷いです。自身の心の問題を解決しないまま、臨床を行っている人がかなりの数に上ります。
自分の心の問題を解決できていない人が他人の心のケアをするということはプロとしてあってはならないでしょう。
例えるなら、ダイエットが上手くできない肥満のトレーナーがダイエットを指導するようなものです。
自分の心の問題が解決できていないということは無意識レベルで常にそれに囚われているということを意味します。無意識レベルでも囚われている人は目の前の人と向き合うことは出来ません。
つまり自身の心の問題を解決できない限り、クライアントに違和感をひたすら与え続ける存在だということです。
違和感を与える医者やカウンセラーは絶対に良い援助者になれません!!
ですからこれを読んでいるセラピストの方はまず自身の問題と向き合って改善してください。
心の専門家ですからその方法をたくさんご存知だと思います。
もちろんマインドフルネスの実践は非常に有効です。
ここで書いてあることはセラピストだけではなく、教師や看護師、介護士や保育士といった対人援助職の方々にもそのまま当てはまります。
自身のためにもそうですが、患者やクライアントのためにもぜひマインドフルネスの実践に取り組んでください。
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