マインドフルネスの誤解について②

マインドフルネス瞑想は目を閉じて何も考えないではなく、自分を見つめること。自分の中で生じること全てに気づく実践です。

 

具体的に言えば、呼吸や自分の身体、音や味など対象を決め、その対象に意識を向け続ける。そして対象から意識が外れたらすぐに対象に意識を戻す。ということを繰り返します。

 

この時に頭の中に自動的に浮かぶ思考やそれに付随する感情や気分を客観的に観ていきます。(気づき)

 

これがマインドフルネス瞑想の基本的なやり方になります。言葉で説明すると簡単に聞こえるかもしれませんが、いざ実践するとなると非常に難しいのです。

 

初めて取り組む方の大半は、瞑想中に自分の意識がどこに向いていたか?自分の中で何が生じていたか?に気づくことは出来ません。(大方は意識がどこかに飛んだままで終わる)

 

それは当たり前で最初から上手く出来るはずはありません。何事も最初はそんなものです。繰り返し実践すると最初に言った「自分を見つめる」ということの意味が体感を通じてわかってきます。(頭で理解しても無意味) 

 

対象に意識を向けようと考えない

ここで誤解して欲しくないことがあります。対象に意識を向けるという行為は対象に意識を向けようと「考える」のではありません。

 

「対象に意識を向ける」と「対象に意識を向けようと考える」は言葉は似ていますがその中身は180度違います。対象に意識を向ける」は実際に意識を向けるということです。

 

例えば、痛いとか痒いが生じたときにその部位に意識が向きますよね?それが対象に意識を向けるということです。痛いと考えてはいないでしょう?

 

痛いとか痒いは自動的にそこに意識が向かいますが、マインドフルネスの瞑想では能動的に意識を向けるのです。

 

対象に意識を向けようと考えている状態は、意識は対象に向かっていません。頭の中で完結しています。

 

マインドフルネスの瞑想をある程度、取り組んでいる人でもここがあいまいになっている方をよく見かけます。

 

それは間違ったやり方で取り組んでいるからなのですが、「対象に意識を向ける」と「対象に意識を向けると考える」の違いをしっかりと理解出来なければ(頭ではなく身体で理解する)永遠にマインドフルネスを実践することは出来ません。

 

マインドフルネスの瞑想を何年も行っているけど、何も変わらない、何の実感もないという人が少なくありませんが、それはここの所を根本的に勘違いして取り組んでいる可能性があります。

 

マインドフルネスの実践や瞑想では「今この瞬間の気づき」を大切にしていますが、「今この瞬間を意識する」と考えるのではなくきちんと対象に意識が向かなければ、「今この瞬間の気づき」を体現することは出来ません。

 

「今この瞬間の気づき」は概念や思想ではないのです。

 

「対象に意識を向ける」を体現するためにまず取り組むべきことは、身体の感覚を高めることです。 

 

初心者がぶつかる壁を突破するために

身体の感覚を高める方法として取り組みやすいのは、身体に触れている部分に意識を向けるというのがあります。

 

例えば、椅子に座っているとします。椅子に座るとお尻や太ももの後ろが椅子に触れます。お尻と椅子に触れている部分に意識を向けて、椅子の固さや形を触れている部分で認識するのです。

 

もちろんこれは触れている部分をイメージするのではなく、触れている部分について考えるでもありません。頭の中で行うのではなく、実際にお尻で椅子を感じるのです。

 

この感覚が上手くつかめるようになり、その状態を1分以上維持することが出来れば他の部位でも同じように行います。足の裏と地面が触れている感触、服と体が触れている感覚など。

 

次の段階としてはどこにも触れていない部位に意識を持っていく感覚をしっかりと味わって欲しいのですが、簡単にはいきません。

 

多くの人は、何事も頭で理解して判断する癖が付き過ぎてしまっているので、身体の感覚に意識を向けることが難しい場合が多いのです。(頭で身体をイメージしたり考えてしまう。その違いすらわからない場合が多い)

 

どうしても「感じよう」「意識を向けよう」と考えてしまいます。特に男性にその傾向が強いようにこれまでの指導経験から見受けられます。

 

初心者にとってここがマインドフルネスの最初の壁となります。ここを突破出来ないと永遠にマインドフルネスを実践することが無理です。

 

初心者だけでなくある程度、マインドフルネスの瞑想に取り組んでいる人でもこの壁を突破出来ないでいる人もいます。(大半は壁にぶち当たっていることにすら気づいていない)

 

もちろんイメージや言葉を用いたり、徹底的に考えるという瞑想もあります。しかしマインドフルネス瞑想はまったく違います。頭の中を空っぽにして対象に意識を向けるのが基本です。(結果的に頭の中が空っぽになる)

 

 

これからマインドフルネスの瞑想に取り組もうと考えている人や、ずっと取り組んでいるけど何の変化も実感もないという人は、先ほど紹介した身体の感覚に意識を向けることを行ってみてください。