現代に生きる私たちは一人では生きていくことが出来ません。これは他人に「依存」するということではありません。
あなたも私も含め、たくさんの人達が相互に係わりながら存在し、私たち皆がお互いに大小様々な恩恵を受けているということです。
つまり私たちはお互いに良くも悪くも影響し合い、その関係の中でしか生きることが出来ないのです。
仏教ではこれを「縁起」と呼びます。
「私はあまり人と係らずに一人で生きていきたい」という考えの方もいると思います。
その考えを否定することは出来ません。しかし現代社会では無人島にでも行かなければそれは不可能でしょう。
あなたがどう考えようと私たちは一人で生きていくのは無理なのです。
それならば他の人と「ちゃんと」関係して生きていく方が人生が良くなるに決まっています。そう考えるのは私だけではないと思います。
あなたはどうしてコミュニケーションを相手と取るのでしょうか?その目的はなんですか?
あなたはなぜコミュニケーション力を高めたいと思うのですか?
多分、このページを読んでいるということは多少なりともコミュニケーション力を高めたいと思っているのではないでしょうか?
もう一度、自分に問いかけてみてください。
なぜコミュニケーションを取るのか?目的はなんでしょうか?なぜコミュニケーション力を高めたいのか?
どんな答えがでましたか?多分、答えは1人1人違うと思います。
それでは一つの答えを提示させて頂きます。
私たちがコミュニケーションを取る目的は一つしかありません。それは「相手のニーズを満たすこと」です。
つまりコミュニケーションは自分のためではなく、相手のために行うものなのです。
恐らくコミュニケーションは自分が考えている何かを達成するために行うものと認識してる人がほとんではないでしょうか?
それは間違いです。大きな誤解です。
人間関係が上手くいかない人がいます。コミュニケーションが苦手な人がいます。あなたの周りにいるかもしれませんし、あなた自身がそうかもしれません。
なぜでしょうか?なぜコミュニケーションが苦手なのでしょうか?
人間関係が上手くいかない人、コミュニケーションが苦手な人にはある共通点があります。
それは「相手に意識が向いていない」ということです。
コミュニケーションが苦手な人は他人と向き合ったときに「どう思われているのだろう?」「何を話そうかな?」「これを言ったら嫌われるかな?」「どこを見られているのだろう?」・・・と頭の中が言葉でいっぱいになってしまいます。
つまり「自分のこと」に囚われ、相手のことはまったく意識にないのです。もちろん当人はそれに気づいていません。
相手はそんな状態のあなたに対して「違和感」を覚えます。
「この人、目の前にいるけどなんだか遠いな~」とか「なぜかわからないけど話しにくい」と意識的にも無意識的にも感じさせてしまうのです。
あなたはそういう人と積極的にコミュニケーションを取ろうと思いますか?仲良くなろうと思うでしょうか?
答えはノーでしょう。
相手に「違和感」を与えてしまう人は、良好な人間関係を築けないので、ますますコミュニケーションが苦手になるという悪循環に陥ってしまいます。
しかしこれは自分の中で何が起きているのか?に気づいていないだけなので、適切にトレーニングすれば克服することは十分可能です。
最初から「相手を利用して自分の利益を取ろう」という目的のためにコミュニケーションを取ろうとする人は論外ですが。
巷にはコミュニケーション上達と謳った講座や書籍、話し方教室などがたくさんあります。
それだけ多くの人がコミュニケーションに悩んでいるということなのでしょう。
しかしここで大きな問題があります。
相手に「違和感」を与える人がコミュニケーション技術を学ぶと逆効果になることがあります。
なぜなら学んだコミュニケーション技術を「使おう」と意識するため、さらに自分に囚われるからことになるからです。
しかも多くのセミナーで展開されているコミュニケーション技術は「いかに自分の利益になるために相手を誘導するか?」という類のものばかり。
相手に意識を向けることが出来ない人が、そんな技術を使えばより強く違和感を相手に与えるでしょう。
下手に「話し方」や「聴き方」を学んだ人と会話していると「こいつウザいわ」と感じるときがありませんか?
それはこういうことなのです。
コミュニケーション技術がダメと言っているのではありません。相手に違和感を与える自分を変えることが先決なのです。
冒頭で「コミュニケーションの目的は相手のニーズを満たすこと」とお伝えしました。
相手のニーズを満たすためにまず必要なことは、「相手に意識を向ける」ことです。
相手に意識を向けることが「体現」できると相手の情報を正確にキャッチすることができるようになります。
相手の情報をキャッチできれば、「この人は何を望んでいるのだろうか?」と初めて考えることができるのです。
これを体現できたものを「傾聴」と言います。
傾聴とは「自分の頭で作り出した思い込み」ではなく体現するものです。
このプロセスを経ずに相手のニーズを満たすことは不可能でしょう。自己満足かただのおせっかいで終わります。
人間関係を良好にしたいのであれば、コミュニケーションの場で「何を話そうか?」と自分に囚われていてはダメなのです。
相手に意識を向けるというのは言葉にすると簡単ですが、それを体現するのは非常に難しい。
コミュニケーションの場面で皆、相手に意識を向けることが出来ていると思っています。
しかしそれは大きな間違いです。
先ほどもお話したように相手に意識を向けるために、まず自分の状態に気づかなければいけません。自分の頭の中の言葉に囚われてしまっては相手に意識を向けることは絶対に不可能だからです。
そのために必要なのは、自分に囚われないマインドの使い方です。
「どう思っているのかな?」と言葉が出てきた瞬間に、その雑念に気づき、相手を五感覚で感じる。
これがマインドフル・コミュニケーションの実際です。もちろんこれは頭で理解するのではなく、身体で覚えるものです。
それを身に着けるために大阪・天満橋マインドフルネス研究所では、マインドフル・コミュニケーションのワークショップに年に数回開いています。
こればっかりは実際に相手と向き合ってトレーニングするしか方法がありません。
ワークショップに参加できない人でも自分自身でできることはあります。それは普段から、自分が何を考えているか?何を感じているか?を意識に上げてください。
これは囚われない良いトレーニングになります。単純ですが効果的です。ぜひやってみてください。
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