ここ数年、筋トレがブームです。パーソナルトレーニングジムも増え、筋トレに取り組む人が増えています。
ジムに行かなくても筋トレ法を紹介するYouTubeがたくさんアップされているので、自宅で取り組むことも十分可能です。
筋トレ法だけではなく筋肉を発達させるために必要な、食事法や専門的な知識などの情報もネットで手軽に入手することが出来る時代になりました。
当研究所でも筋トレをおススメしています。筋トレに取り組むことで得られるメリットが非常に多いからです。
「生活習慣病の予防や改善」「若返り」「見た目を整えてくれる」「ストレス解消」「メンタルヘルス」「運動不足解消」「ダイエット」など多くの人が抱えている悩みのほとんどが解決可能です。
このような筋トレのメリットが広く伝わることで筋トレの需要が増えているのですが、それに伴い問題も増えてきてると聞きます。
筋トレの効果が感じられない、筋トレに取り組んでから腰痛や肩こりが酷くなった、スポーツのパフォーマンスが低下した、疲れやすくなった、身体のバランス(見た目)が悪くなった・・・
メリットだらけの筋トレですが、間違った取り組み方で行うと逆に身体の機能を低下させることがあるのです。
身体に良いはずの筋トレでどうしてこのような問題が生じるのでしょうか?
その理由は筋肉が固くなることです。筋トレに取り組むと筋肉がつきますが、やり方によっては筋肉が固くなります。
固くなるのは筋肉だけではありません。内臓も固くなります。内臓が固くなると内臓の機能は低下します。
筋肉や内臓が固くならないように筋肉をつけていくためには、正しいフォームや意識、呼吸などを考慮して取り組む必要があるのです。
そこにかなりの感覚や集中力が求められます。筋トレのやり方を動画で見たくらいでは実践出来ません。トレーナーから直接指導を受けることが望ましいでしょう。
しかし残念なことに、きちんとした指導スキルや知識を持ったトレーナーはそれほど多くはいません。トレーナーは特別な資格がなくても誰でもなれます。
フィットネスビジネスは参入障壁が低いため、近年はブームに乗っかって悪徳なジムも増えているのです。
筋トレするためにはまず信頼できるトレーナーを探す必要があります。
筋トレを行った後や最中にストレッチを行えば筋肉は固くならないのでは?と考える人もいるかもしれませんがそれは難しいでしょう。
ストレッチは筋トレと同様、正しいやり方で行わなければ逆効果になります。ストレッチは簡単そうに見えますが、実は難易度が高くこちらもきちんとした指導者から学ぶ必要があります。
筋トレをしながら筋肉を柔らかくする方法として、感覚を重視したボディワークが有効です。
マインドフルネス瞑想の「ボディスキャン」や世界三大ボディワークの一つである「フェルデンクライス・メソッド」などです。
これらの瞑想やボディワークと筋トレを合わせて行うと筋肉はどんどん柔らかくなります。
ダンベルを力任せに持ち上げればいい、身体を動かせばいいという単純な意識で筋トレを行ってはいけません。それでは筋肉は固くなり機能も低下するだけです。
感覚を研ぎ澄まし、自分の身体と向き合い、丁寧に取り組むことで筋トレのメリットを最大限、引き出すことが出来るのです。
私たちの身体のアウトラインを作っているのは筋肉です。正しく筋トレに取り組めば誰でもアウトラインは綺麗になります。
アウトラインが整えば、メリハリがつくのでスタイルが良く見えます!!
筋肉が柔らかければ、さらにアウトラインは綺麗に見えます。多くの人はそれを「しなやかな身体」と表現します。
す~っと立ち、無駄な力が抜けて、肩が下がり首が長く見える、漂ってくる雰囲気も柔らかく、言いようのない魅力が感じられる・・・
柔らかい筋肉を作ればこのような「しなやかな身体」を手に入れることが出来ます。
見た目でけではなく、身体の機能も格段にアップします。
一流のアスリートは例外なく筋肉が柔らかいという話しを聞いたことはありませんか??
そうです。身体の機能をフルに発揮するために筋肉の柔らかさは必須条件です。さらに筋肉が柔らかいほどケガのリスクも下がります。
それだけではなく、実は筋肉の柔らかさは精神面にも影響を与えます。
筋肉が固い状態は、身体にとってはかなり不快です。しかし多くの人は全身の筋肉が固いのにも関わらずその不快さを感じません。
理由は2つあります。その状態が当たり前になってしまっていること。もう一つの理由は、身体の感覚が乏しいことです。
身体の感覚が乏しいと、身体からのメッセージ(この場合は不快さ)を受け取ることが出来ません。
これは非常に問題です。
意識上で不快に感じていないだけで、無意識レベルでは不快さに気づいています。それに伴いストレスも感じています。
理由はわからないけどしんどい、疲れが取れない、集中できない、イライラしやすい・・・といった症状の原因は筋肉の固さが招いた無意識レベルの不快が原因かもしれません。
間違った筋トレは効果が出ないだけでなく、筋肉をより固くさせ心身の機能も低下させます。
いつも「マインドフルネス瞑想は自己流で取り組むな」と言っていますが、筋トレも同じです。(なんでもそうですね)
自己流で取り組んではいけません。ただ筋肉に負荷を与えて、鍛えればいいのではないのです。
しっかりと身体の感覚を研ぎ澄ませて丁寧に自分の身体と向き合いながら筋トレに取り組めば、筋肉は固くならずメリットを最大限得ることが可能です。
それどころか、取り組んだ後はストレッチをした時より、マッサージを受けた時よりも筋肉が柔らかくなっていることが実感できるはずです。
先ほど、紹介したマインドフルネス瞑想のボディスキャンやフェルデン・クライスメソッドなどのボディワークも一緒に行ってください。(もちろん専門家に指導を受ける)
トップアスリートや身体が美しい人は、無意識に「それ」を行っているのです。だからどれだけ筋トレを行っても筋肉が固くなることがありません。
どうせ筋トレに取り組むのであれば私たちもトップアスリートとは言わなくても、そこに近い筋肉を作った方が良いと思いませんか?
なぜなら私たちはこの身体を持って人生を歩んでいくからです。死ぬまで自分の意志で歩き、生きていくためにスポーツをしない人でも身体の機能を高めて、維持できる方が絶対に良いでしょう。
そしてそれが可能なのです。
筋トレの取り組み方次第で人生は大きく変わると言ってもいいのではないでしょうか?