大事な場面で緊張しない方法。

私たちが緊張する場面と言えば、就職の面接、愛の告白、プレゼン、大勢の人の前で話す、スポーツの試合、知らない土地に行く、知らない人と話すなど人によって様々ですし、感じる緊張の度合いも個人差が非常に大きいと思います。

 

大事な試合を控えた前日の夜からドキドキして眠れなくなる。プレゼンの寸前になり急に緊張して足が震え、胸のあたりが苦しくなり頭の中が真っ白になる。

 

スポーツの試合ではまったく緊張しないけど愛の告白ではガチガチに緊張する・・・といろいろなパターンや形が見受けられます。

 

緊張には「良い緊張」と「悪い緊張」があります。「良い緊張」の例はメダルが懸かったオリンピックの決勝をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。

 

オリンピックの決勝では世界新記録や自己ベストなどが出る確率が非常に高いのです。それは身体と心のバランスが取れることで生じる「良い緊張」がパフォーマンスを最大限発揮させるからです。

 

「良い緊張」とは身体と心が一致した状態。緊張し過ぎても緩み過ぎてもパフォーマンスは低下します。スポーツや仕事で理由はわからないけど、無駄な雑念がなく目の前の事に集中することが出来たという経験をしたことがある人は少なくないはずです。そんな時は良い結果が伴うことが多かったのではないでしょうか?それが「良い緊張」です。

 

緊張することは必ずしも悪いものではありません。「緊張することはダメなことだ」「メンタルが弱いから緊張する」と信じている人がたくさんいるのですが、それは間違いです。スポーツでも仕事でも重要な場面で緊張するのは当たり前。むしろ適度に緊張した方(良い緊張)が結果が出やすいのです。

 

克服するべきは「悪い緊張」ではないでしょうか?

 

「良い緊張」の状態にある時はそのまま身を任せればいいのですが、「悪い緊張」の状態に陥った時は出来るだけすぐに手放した方が良いのです。「悪い緊張」は「良い緊張」と違って私たちのIQを低下させ身体能力も著しく低下させます。

 

必死で勉強し完璧に暗記したのに、試験当日に頭が真っ白になり、何も思い出せない。大事な試合なのに身体が固くなり一歩目が出ない(遅い)という状態がまさに「悪い緊張」に囚われた(襲われた)例です。もしかしたらあなたもこのような経験をしたことがあるかもしれません。

 

ここでは「悪い緊張」を「良い緊張」に変えて持てるパフォーマンスを最大限発揮するためのヒントをお伝え出来ればと思っています。

「悪い緊張」そのものは悪くない

「悪い緊張」を克服するためには、「悪い緊張」に囚われないことです。囚われたとしてもすぐに囚われた状態から抜け出すことです。一時的な「悪い緊張」は問題ありません。

 

人生が懸かった大事なプレゼンや大事な試合の前に「悪い緊張」に陥ったとしても開始する寸前に「良い緊張」になればいいわけです。寸前までどれだけ「悪い緊張」に囚われていても事が始まって「悪い緊張」を手放し「良い緊張」に変わればOKでしょう。逆のパターンはダメです。

 

「悪い緊張」を「良い緊張」に変える(変わる)のに大事なことは「悪い緊張」に囚われないことです。多くの人が本番でパフォーマンスを発揮できないのは「悪い緊張」自体にあるのではなく、それに囚われることです。

 

「良い緊張」と「悪い緊張」は表裏一体で全くの別物ではありません。ほんの少しのことでどちらにも傾き得ます。

 

結果を出す人は「悪い緊張」を「良い緊張」に変えることが出来ます。意図的に変えたのか?自然に変わったのか?は人によって違うかもしれませんが、「悪い緊張」の囚われを何らかの理由で手放せたのでしょう。

 

一流のアスリートや一流の結果を継続的に出せる人はメンタルが強く、そもそも「悪い緊張」が起こらないと考える人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。

 

そんな人達でも前日から不安で寝れなくなり、寸前まで足が震えて吐き気がして逃げ出したい気持ちに強く襲われているものです。(もちろんそうじゃない人もいますが)しかしそんな「悪い緊張」の囚われをどうにか手放し「良い緊張」に変えて本番で望む結果を出すのです。

 

「悪い緊張」に陥っても、囚われても実は問題はありません。寸前にそこから抜け出せば良いのです。抜け出せば「悪い緊張」は自然に「良い緊張」に変わり持てる力を発揮することが出来ます。

 

なぜ私たちは「悪い緊張」に囚われてしまうのか?抜け出すことが出来ないのか?その理由は単純です。「今この瞬間」の目の前のことに集中することが出来ていないからです。

 

「ミスしたらどうしよう」という不安が生じたり、過去の失敗経験を思い出したり、「成功させる」「上手にやろう」と意気込み過ぎたりと、「今この瞬間」ではなく過去や未来のことに意識が向き過ぎることが「悪い緊張」の囚われを作る原因となります。

 

誰にでも不安や上手くやろうという気持ちはありますが、強すぎると自らを縛ることになり「悪い緊張」の囚われが強くなります。

 

「悪い緊張」の囚われを断ち切るためには、「今この瞬間」に意識を向けて集中すること。そのためにいつも言っているように自分の状態を客観的に見つめること(マインドフルネス)です。心と身体の状態を第三者的な目で何が起きているのかを一歩引いて観るのです。

 

それが上手く出来れば「悪い緊張」は次第に弱まり、自然と「良い緊張」に変わるでしょう。上手く状態を切り替えることが出来るはずです。

 

一流のアスリートや結果を出すビジネスマンに共通しているのは、自分を観る能力(マインドフルネス)が非常に高いということです。自分の状態がどうなっているのか?を常に把握しており、その習慣が本番で力を発揮させるのです。

 

幸い自分を観る能力(マインドフルネス)は訓練次第で誰にでも習得が可能です。自分を観るはあらゆる囚われを断ち切る優れた方法です。 

固くなった身体を緩める

「悪い緊張」の囚われを断ち切るためには、もう一つ有効な方法があります。それは身体の無駄な緊張(力み)を緩めることです。身体の緊張と囚われの強さは比例しており、囚われが強い人は必ず身体の緊張(力み)も強いのです。

 

ですから身体の緊張(力み)を緩めることが出来れば、「悪い緊張」の囚われを断ち切ることが十分に可能となります。身体を緩める方法は、ストレッチでもヨガでも呼吸法でも何でも良いのですが注意すべきことがあります。

 

それは身体のどこに無駄な緊張があるのか?を知ってから緩ませることです。緩めるべきは「無駄」な緊張(力み)であり全身を緩ませてはいけません。必要な緊張も緩ませると逆にパフォーマンスが低下することがあります。

 

まずは身体のどこを緩めるか?を知る必要があります。そのためには身体を細部まで感じ取ることが出来る感性を身に付けなければいけません。身体を緩めるのが上手い人をたくさん知っていますが、例外なく全員が身体的感性が豊かです。

 

この感性は後天的にいくらでも身に付けることが可能です。と言うより人間はこの感性を生まれつき持ち合わせています。それが成長と共に忘れさられるだけで、瞑想やトレーニングで取り戻せば良いだけです。

 

身体の感性を取り戻すのに有効な方法は、「ボディスキャン」というマインドフルネス瞑想でしょう。「ボディスキャン」は身体の感性を圧倒的に高めるだけでなく、それ自体が身体の無駄な緊張を緩ませるエクササイズにもなります。「今この瞬間」への集中力も高めてくれるのでたくさんのメリットがあるマインドフルネス瞑想です。詳しくは→「ボディスキャン」のやり方