マインドフルネスは2種類に分かれます。
・仏教的(日本式)マインドフルネス
日常生活の全般において気づきを保つ。 ストレスへの対処や心理治療を対象としたマインドフルネスとは違います。
・西洋的(アメリカ式)マインドフルネス
身体機能の回復やメンタルヘルスが目的。セラピーや生産性向上も含まれます。技法的には仏教的マインドフルネスと似ているが根本的な考え方や価値観は大きな隔たりがあります。
仏教的マインドフルネスでも身体機能の回復やメンタルヘルスが結果的に生じます。
どちらのマインドフルネスが正しくて優れているか?ということではありません。
マインドフルネスを実践する上では目的や違いをしっかりと理解する必要があります。
大阪マインドフルネス研究所では仏教的(日本式)マインドフルネスを推奨しています。
その理由はこちらがマインドフルネスの本質だからです。
マインドフルネスの本質とは、自分と向き合い、自分を知り、囚われを外し、感性や知性を高め、精神性や人格を成長させることです!!
「能力を高める」「リラクゼーション」「現実逃避」「ストレス解消」が本来の目的ではありません。それらはおまけみたいなものです。
しかし残念なことにマインドフルネスをそのようなリラックス法として捉え、誤解している人が指導者の中にも多く見受けられます。
脳を発達させて能力が上がっても、その能力を私利私欲の為だけに使われても多くの人が困るわけです。
能力を上げると同時に必要なのが、精神性や人格の成長です。
「リラクゼーション」や「現実逃避」「ストレス解消」が目的ならばマインドフルネスに取り組む必要はありません。
マインドフルネスよりも簡単で、お金も時間もかからない方法が他にいくらでもあります。
マインドフルネスの瞑想に心地良さを求める人がいます。
頭の中が空っぽになりフワフワした感じになると心地良くなることがあるのです。寝る寸前の意識状態に似ているかもしれません。
これはマインドフルネスの実践としては間違いです。
マインドフルネスの実践は「今ここ」で起きていることに囚われずに気づくことです。心地の良い状態は囚われです。
この状態を「無」と呼ぶ人がいますが、これは「無」ではありません。
たしかにぼ~っとした状態は雑念もなく「無」になったような感覚になります。
しかしこれは自分でも気づかない意識の囚われです。
これを「マインドフルネス」と言い、指導している人もいますが完全に間違いです。
そのような指導者からマインドフルネスを学ぶのは今すぐ辞めましょう。
たしかに瞑想中の心地良さにはリラクゼーション効果があります。嫌な気持ちからの逃避も出来るでしょう。
それを否定をするつもりはありませんが、マインドフルネスとは全然違うということを理解してください。
マインドフルネスの実践や瞑想中に光が見えたり、声が聞こえたり、そこにないものが見えたり、通常では起こりえない体験をすることがあります。
これは変性意識が深くなった状態です。
変性意識が深くなるほど「神秘体験」をします。瞑想は私たちを変性意識に導くことがあります。
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この状態を「悟った」「神様(バシャール)からメッセージがきた(降りた)」と捉える人がいますが、それは間違いです。
瞑想を続けると脳内にドーパミンやベータエンドルフィンといった物質が大量に分泌されます。
その分泌量が臨界点を超えると幻覚や幻聴を体験するのです。
「神秘体験」のメカニズムは脳科学の世界ではとっくに解明されています。
「神秘体験」は大量の脳内伝達物質による脳の悪戯の結果なのです。
マインドフルネスの実践や瞑想が深まると「神秘体験」が起きること、それが起きる理由は「脳内麻薬が大量に分泌されるから」
と言うことをしっかりと理解してください。
これがわからないと「神秘体験」だけを求めたり、考え方や思想が偏ったものになることがあります。
「神秘体験」は強烈です。実際に自分自身の身体で体験していますから、これまでの価値観が一変することもあります。
しかしこれは瞑想において特別な事ではありません。
瞑想が上手くなれば、変性意識状態が深くなれば、誰でも体験する脳の悪戯ということをしっかり頭に叩き込んでおいてください。
マインドフルネスの瞑想や実践は目を閉じて何も考えないではありません。
「今ここ」で何が起きているのか?に気づき、否定せずにありのままに「観る」ことです。
マインドフルネスの瞑想中は、呼吸や自分の身体、音や味などを対象にして注意を向け続けます。
そして対象から意識が外れたらすぐに対象に意識を戻す。ということを繰り返すのです。
この時、自動的に浮かぶ思考やそれに付随する感情や気分を観察します。
これがマインドフルネスの瞑想の基本的な実践法です。
言葉で説明すると簡単に感じるかもしれませんが、いざ実践するとなるとなかなか困難です。
初めて取り組む方の大半は、自分の意識がどこに向いていたか?自分の中で何が生じていたか?に気づくことが出来ません。
多くの方は集中することが難しく、思考と感覚の区別もつきません。
しかしそれは当たり前です。
最初から上手く出来るはずがありません。慣れるまではそんなものです。
繰り返し実践することで、このHPでお伝えしてることが腑に落ちてきます。
書籍やネットの情報を元にした独学でのマインドフルネスの実践はおススメしません。
可能であれば経験豊富な指導者の元で、段階を経て取り組むことを強くお勧めします。
なぜなら間違ったマインドフルネスを実践した結果、取返しのつかない心と身体の不調を招く危険性があるからです!!
これはマインドフルネスだけでなく、その他の瞑想全般に言えることです。
絶対に中途半端な理解で行ってはいけません。2015年頃からマインドフルネスは、大手メディアなどでも紹介され始め興味を持つ人が増えてきました。
それに伴いお金儲け優先の講座やセミナーが乱立しました。
瞑想セミナーや教室を入口に新規の信者を勧誘する新興宗教やマルチビジネスも増えています。
ネットやYouTubeでもよくわからない瞑想や、明らかに間違ったマインドフルネスの方法を紹介しているサイトを数多く確認しています。
それら間違ったマインドフルネスや断片的な情報を元に独学で実践する人が増えたことで、心身の不調で苦しむ人からの報告や相談を多く受けています!!
マインドフルネスは正しいプロセスで段階を経て取り組むことで、身に着けることが出来ます。
・注意をどこに向けるのか?
・今ここに集中とは?
・気づきとは?
・自分を観るとは?
・ありのままとは?
・雑念はどうする?
などを理解して繰り返し実践することでマインドフルネスが身に着きます。
「実践法」「頻度」「反復回数」「時間」「姿勢」など、どのように取り組んでいくのか?は一人一人違います。
その理由は私やあなたの性格や考え方、抱えている悩みや問題、身体の状態、年齢、ストレス度、目的、生活習慣、健康状態などが大きく異なるためです。
マインドフルネスに「これだけやってれば効果がある」というマニュアルはありません。
つまりあなたがマインドフルネスの実践を通して、「心」「身体」「人生」の変容を望むのであれば、あなたに合ったマインドフルネスの実践や瞑想に取り組まないといけないのです。
これはマインドフルネスに限らず、ピアノでも水泳でも同じことが言えるでしょう。
このような理由から大阪マインドフルネス研究所では、マンツーマンによる個人レッスンをお勧めしています。