同じ授業を受けても、同じ勉強量でも人によって成績や学力に大きな違いが現れるのはなぜでしょうか?
「生まれつきの頭の良さが違うからだ」と言われるとその通りでしょう。
たしかに生まれつき頭が良い人はいます。
とんでもない記憶力の持ち主や頭の回転が速い人がいることは事実です。しかしそれは極一部の例外です。
大半の人間の知能にはそれほど差がないことがわかっています。
アインシュタインやニュートン、ダヴィンチや空海などの圧倒的に知能が高い人間はいますが、それは極めて少数で9割以上の人間の知能はほぼ同じと言われています。
しかし同じ授業を受けているにも関わらず成績や学力に大きな差が生まれます。それはなぜでしょうか?
答えは集中力の差です。
集中力の差によって成績や学力に大きな差が生まれるのです。
集中力が高い人は同じ勉強量でも、他の人よりも記憶する量が多く、圧倒的に速く理解すること出来ます。
数学や計算問題、文章問題でも集中力が高い人は速く正解に導くことが出来ます。
集中力が高い方が文章を読む速度も速いのです。
大阪マインドフルネス研究所が行った実験でもその結果が表れました。
70人の学生を被験者に選び「マインドフルネスに取り組んだグループ」と「取り組まなかったグループ」に分けました。
それぞれに計算問題や文章問題をやってもらったのです。
そして問題を解く時間や正答率を調べたところ、「マインドフルネスに取り組んだグループ」の方が解く時間も正答率も圧倒的に良かったというデータを得ています。
世界中で行われている様々な研究を見ても同様の結果が多く報告されています。
集中力が低い状態での勉強は効率が悪いのです。
勉強量の割に成績が上がらない生徒は頭が悪いのではなく、集中力が低いことが一つの原因として考えらえます。
学校や塾で集中力を高めるエクササイズに取り組めば生徒の成績や学力は上がるはずです。
アメリカやオランダでは、カリキュラムに集中力を高めるマインドフルネスの実践や瞑想を組み込んでいる学校もあります。
授業の最初5分間は必ず、マインドフルネス瞑想を行うのです。
それらの学校の報告では、マインドフルネスを導入してから生徒の成績が向上したのはもちろん、勉強への意欲も上がり問題行動も減少したとのこと。
日本でマインドフルネスを導入している学校はほとんどありません。
数年前に、関東のある私立中学校の先生や生徒が集団で大阪マインドフルネス研究所にマインドフルネスを習いに来たことがありました。
大阪のある公立中学校に夏休みと冬休みにだけマインドフルネスのレッスンをしたこともあります。
これは非常に稀なケースです。
大半の学生はマインドフルネスを始め、集中力を高める方法に取り組んでいません。
となればマインドフルネスに取り組む学生は、それだけで他の学生と差をつけることが出来ます。
受験でもかなり有利になるはずです。
成績を上げるために、志望校に合格するために塾や予備校に通い勉強量を増やすのも良いのですが、それと同時に集中力を高めることも非常に重要です。
集中力を高める方法の中でおススメするのはマインドフルネスの瞑想や実践です。
マインドフルネスに真剣に取り組むと集中力が格段にアップします。
マインドフルネスに取り組むことのメリットは集中力アップだけではありません。記憶力や思考力も上がります。
勉強のパフォーマンスをこれほど高めてくれる実践は他にありません。
またマインドフルネスはストレスケアにも高い効果を発揮します。
学生や受験生は、大人の想像以上に精神的ストレスを受けています。
その強度やプレッシャーは場合によっては大人以上です。
私たちは精神的ストレスを受けると集中力や記憶力、思考力が低下することがわかっています。
集中力を高めるためには精神的ストレスのケアが必要不可欠です。
精神的ストレスの種類は様々です。
先生や親に怒られたこと、怒られるのではないかという心配、将来への不安、受験のプレッシャー、模試の結果、人間関係、成長期特有の感情の変化など個人差も大きいでしょう。
残念なことに多くの学生は、精神的ストレスへの対処やケアの方法を学んでいないので、上手く対処することが出来ません。
マインドフルネスに継続して取り組むと、精神的ストレスの軽減や自分の感情を上手くコントロールする能力が身に着きます。
これは学生にとっても非常に重要な能力です。
勉強のパフォーマンスを最大限発揮するためには、睡眠をしっかりと取ることが非常に重要です。
脳は睡眠時に大きく発達します!!知識も睡眠時に定着すると言われています!!
睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪い状態が続くと記憶力や思考力、集中力の低下が確実に起こります。
睡眠の質を低下させるのは、精神的ストレスと環境です。
精神的ストレスのケアを行い、環境を整えることが睡眠の質を高めることにつながります。
・眠る1時間前くらいからテレビやPC、スマホの明るい光を見ない。
・朝起きたときにしっかりと光を浴びる。
・寝る前に熱いお風呂に長時間つからない。
・日中に運動をする。(ストレッチや筋トレ、散歩など)
・どうしても眠れないときは開き直って寝ない。
・睡眠時間を気にしない。
・身体の感覚を高める。
・日中に五感を研ぎ澄ませる。
・お酒を控える。
・夜カフェイン(コーヒーやお茶)を摂取しない。
・炭水化物の摂取を増やす。
・脂質の摂取を減らす。
・寝る前に読書する。
・寝る前に蜂蜜を摂取する。
・ゆったりとした音楽を聴く。
・嫌な人と出来るだけ合わない。
・ネガティブな情報(ニュースなど)を避ける。
多くの学生が受験当日や数日前から緊張し、頭の中は不安やプレッシャーでいっぱいだと思います。
緊張や不安、プレッシャーは集中力や思考力の低下を引き起こします。
受験当日に勉強の成果を最大限発揮するためには、不安やプレッシャーに囚われないメンタルが必要でしょう。
そのためには受験当日ではなく普段から行っておいた方が良いことがあります。それは次の3つです。
遅くても受験の3か月前にはこの3つに取り組んでおくべきです。
マインドフルネスは思考力や集中力を高めるだけでなく、ストレスケアにも効果があります。
不安やプレッシャーが小さくなるでしょう。
運動は身体を緩めてくれるとても優れた方法です。普段から運動していると緊張度合いが低下します。
そして糖をしっかりと摂取することです。脳のエネルギー源は糖です。
糖が不足すると脳の働きは低下します。糖は悪いという情報が蔓延っていますが嘘です。
おススメの糖は果物や蜂蜜、黒糖です。
砂糖や小麦粉は控えめにして米や穀物を主食としてください。
勉強の合間に蜂蜜や黒糖を摂取すると、集中力は高まり勉強のパフォーマンスは向上します。
脂肪の多い食事は、脳の機能を低下させるので出来るだけ低脂肪の食事を心がけてください。
マインドフルネスの実践、運動、糖をしっかりと取る食事の3つが、受験当日に「平常心」で望み自分の力を最大限発揮させる方法です。
普段から取り組んでください。必ず望む結果を得ることが出来ます。