健康の維持・増進を望むのであれば免疫システムを正常に機能させることが重要です。免疫システムは健康を保つ上で肝となる存在。
免疫システムの働きは主に私たちの体内のゴミを食べて排除(食作用)してくれることです。
外から侵入してきたウイルスや細菌、バクテリアなどの微生物や化学物質といった「ゴミ」が蓄積すると炎症が生じます。炎症が慢性化すると病気の発症リスクが高くなります。
免疫システムはこれらの「ゴミ」を常に排除してくれているのです。
つまり免疫システムが正常に機能していれば、病気になるリスクは相当低くなるということです。
若者に比べて高齢者が病気になりやすいのは、蓄積しているゴミが多いからです。生きている年数が長いほど、ゴミが蓄積します。また細胞や免疫システムの老化による機能低下もその理由です。
免疫システムが正常に機能しないと、体内に入ってくる「ゴミ」を排泄する能力が低下します。
その結果「ゴミ」がどんどん蓄積されていってしまい、病気の発症リスクを高めてしまうのです。
どんな病気を発症するのか、どんな症状が出るのかは、どこにどれくらいの「ゴミ」が蓄積しているかによって変わります。
脳内に「ゴミ」が多く蓄積するとアルツハイマーに、膵臓に「ゴミ」が多く蓄積されると糖尿病になるといった具合です。
皮膚や毛根に「ゴミ」が蓄積すると、肌が老化したり、髪の毛が薄くなったりといわゆる老化が進行します。年齢より若く見える人は、同年代に比べて「ゴミ」の蓄積量が少ないのです。
いつまでも若々しく肉体、健康を維持しようと望むのであれば、免疫システムが正常に機能するような生活を送ることです。
そのためには「運動」と「食事」を意識することです。
そして運動と食事と同じくらい健康に良い影響をもたらすのがマインドフルネスの実践です。
なぜならマインドフルネスの実践は、免疫システムの働きを大きく低下させる「ストレス」を大幅に軽減し、ストレス耐性も高めてくれるからです。
免疫システムの機能とストレスは密接に関係しているのです。
ストレスを受けるとストレスホルモンの分泌量が増えます。
ストレスホルモンは短期的には有益に働く場合もありますが、分泌が過剰だったり、長期間に渡って分泌されると体内の炎症を加速させ、病気の発症リスクを高めます。
例えば、ストレスホルモンの分泌が続くと糖の代謝が悪くなります。糖の代謝が悪くなると細胞は糖を利用しにくくなります。
そうなると糖は消費されずに余ることになり、血糖値の高い状態が維持されます。
この状態が続くと糖尿病を発症するのです。
ストレスは必ずしも悪いものではありませんが、長期的なストレスは大きなマイナスです。それをケアするためにはストレスケアを身に付ける必要があります。
ストレスには「物理的ストレス」と「精神的ストレス」の二つがあります。
物理的ストレスとは「暑い」「寒い」「騒音」「悪臭」といった五感でキャッチ出来る物理的刺激を指します。
大気汚染に晒されることや食品添加物を摂取することも物理的ストレスに当たります。
精神的ストレスとは何かを見て「気持ち悪い」と生じる不快な気持ちなど、心に影響を与える刺激です。
マインドフルネスの実践で軽減されるのは主に精神的ストレスの方です。
基本的に物理的ストレスと精神的ストレスが免疫システムに及ぼす影響はどちらも同じと言われていますが、場合によっては精神的ストレスの方が影響が大きくなることがあります。
物理的ストレスは比較的、簡単に避けることが可能です。
暑くてしんどいのであれば涼しい場所に移動すればいいですし、寒ければ身体を温めれば良いでしょう。
しかし精神的ストレスは物理的ストレスのように避ければ良いということにはなりません。
嫌な職場から物理的に離れていても「明日も仕事に行かなければいけない」と頭に浮かんで嫌な気持ちになり、精神的ストレスが生じます。
精神的ストレスは何かで紛らわそうとしても、振り払うことが難しく、思考や感情によって容易に膨らみます。
物理的ストレスを避けることはそれほど難しくありませんが、精神的ストレスを避けるのは非常に困難です。
物理的ストレスに比べて精神的ストレスへの対処が難しいのは、精神的ストレスは目に見えないからです。
物理的ストレスは大抵は五感で認識することが可能であり、対処法を知らなくても本能が自動的に避けてくれます。
しかし精神的ストレスはそういうわけにはいきません。
学んで訓練しないことには対処できない事がとても多いのです。
最も良い対処法はマインドフルネスです。マインドフルネスの実践はストレスを軽減するだけでなく、ストレス耐性も高めてくれます。
現代はストレス社会と言われています。
特に精神的ストレスが大きいと言われており、現代人が心の健康を保つためにマインドフルネスの実践が必要不可欠でしょう。
「運動」と「食事」「ストレスケア」の3つが健康の維持・増進の中心です。
定期的に運動(特に筋トレ)を行い、食事を整えて(食べ過ぎない)、マインドフルネスの瞑想や実践に取り組む。これが最強の健康法です。